2020年08月20日

施設介護にない苦労がある訪問介護

 訪問介護の場合、施設介護と違って一軒一軒、置いてある場所が違うので、はじめて行く家の場合は物探しをすることから始まるため、サービスを提供する時間が少なくなる可能性があります。

そのため、その家のようすを知っている人が行く方が効率よく動けるので、出来るだけ同じ人が行くようにしていることが多いと聞いたことがあります。

そうなると、毎日、介護が必要な人を受けもった場合、担当の人は休めないじゃないかっておもうんですが・・・

そういう場合は、「〇〇日はお休みしますが、代わりに〇〇さんが来ますから」っていう話しをしておくっていうことや・・・

そのメインの担当者の代打で行く人の場合も、まったく初めて行くってういうよりも、ある程度、利用者さんの家の事情を把握している人が行くことにしているとか。

こういう話しを聞くと、施設介護とはちょっと違う神経の使い方ほしなきゃいけないってことになるとおもうんですね。

それと、ある訪問介護士さんから聞いた話しなんですが・・・

施設と訪問のどちらが大変かって聞かれると、仕事的には施設介護も訪問介護もどちらも大変なのは一緒だと言っていましたが・・・

仕事で利用者宅に行くと言っても、家族や親戚じゃないですからね。

仕事で、家の中をうろうろするのはしょうがないんてずが、その家のプライバシーを覗いたり、立ち入ったりしているようにおもわれる可能性があるということにおいては施設よりも気を使うかなっていう話しをしてくれたかたがいました。

その他にも、いろんな話を聞いていますが、全部書くには大変なので、少しづつ書かせてもらうことにします。

どのサービスも大変だとは思いますが、訪問介護には施設介護にない大変さがあるって感じますね 
  


2020年08月18日

実は効率がよくない訪問介護

新型コロナの影響で、デイサービス(通所)の場合、ある程度の人数が集まり密になるため、感染することを恐れ、通所サービスを敬遠する高齢者が増えているっていうニュースを最近きくことがあります。

じゃあ、その分、訪問介護の利用者数が増えているかって言うと・・・

雇用調整助成金の特例措置を使って、従業員に給料が払えるので自宅待機をしてもらっているところも多く、自宅介護が出来る人が増えたり、介護ヘルパーとの直接接触することに対する不安から、訪問介護を断る高齢者も多くなっているという話しも。

ここまでの話しでいうと、じゃあ、訪問ヘルパーさんの数は足りてるのっていう話しになりそうなんですが、そうはいかないんです。

介護業種就業人口

2016年(H28年)の資料を見ると、入所系が93.1万人。通所(デイサービス)が32.3万人。訪問介護が51.3万人になっています。

数だけでみると、通所より訪問系のほうが介護に従事している人が多いことになっていますが・・・

通所介護(デイサービス)のように施設内施設の場合は、利用者数人に対して介護士さんがひとりっていう比率なりますが、訪問介護の場合は、利用者ひとりに介護職員がひとりって言うケースがほとんどなので、通所介護(デイサービス)比べて人数が多くなっていることが考えられるのです。

そのうえ、訪問介護の場合は、利用者から利用者の家までの移動時間がある必要になるし、道路状況によっては渋滞に巻き込まれて時間通りに行けなかったり・・・

前の利用者さんの時間が押してしまって次の利用者さんの家に時間通り行けなくなるなど、いういろんなことがおきる可能性があるので、ひとりの介護士さんの受け持ちに余裕を持たせたり、突発的なことに対して対応が出来るように多めに採用をしている事業所もあるとか。

いろいろ考えると、、 訪問介護って効率が良くないように思えるんですが、利用者がいるっていう使命感から頑張ってもらっているっていう考え方も出来るような気がします。

(注)
添付資料はクリックすると拡大できます
添付資料は、厚労省「介護サービス施設 事業所調査」より借用しました



  


2020年08月13日

誤嚥について考える

准看護師さんの東京高検による上告を断念したという話しをかきましたが、このニュースをはじめてきいたときに、母が老人ホーム(わかるように通称にさせてもらいます)に入るときに、いろんな説明を受けた時のことをおもいだしました。

今日の日記の内容は、准看護師さんのこととは違うかねしれませんが、食べた物が喉につまることに関して同じなので、少し書かせてもらおうかと思います。

入所に関していろいろ説明があった中で、命にかかわる可能性がある延命治療のことや誤嚥につても細かい説明がありました。

ふたつ一緒に話すと長くなるので、今日は誤嚥について少し。

私も母の入居説明会に同席して施設と父のやり取りを聞いていたんですが・・・

父は「食べさせてもまだ飲み込んでいるので、大丈夫ですから」わりと楽観的な返事をしていたんですが・・・

私は「解ってないな」っておもって聞いていたんですね。

誤嚥て介護を受けている人たちがなるものかというと、介護のお世話になっていない私たちだって誤嚥することだってあるわけでですよ

ただ、元気な人は自分で吐き出すことが出来るけれど、母のように自力で吐き出す力がない人の場合は自分で対処するのは無理があります。

そう考えると、硬いものを食べたからなるというものでもなく、軟らかいものやミキサーにかけたものでもなる可能性があるわけです。

もっというと、水でもなる可能性があるし、寝てて唾をのみ込んだ時に誤嚥をしてしまうなんていう可能性も・・・

母のような自分の意志を伝えられなかったり、自分で吐きだすなど危険回避が出来ない人ために、細心の注意をはらって対応している介護士さんたちは、いつも危険と隣り合わせで頑張ってくれているとおもうと本当にありがたいという気持ちばかりです。
  


Posted by  熊吉 at 21:53Comments(0)★介護業界の苦労認知症

2020年08月12日

東京高検 上告を断念

7年前、長野県安曇野市の特別養護老人ホームで、入所者の女性に配られたドーナツを食べた後に死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われた准看護師の女性を逆転無罪とした東京高裁判決について、東京高検は上告期限の8/11日、上告を断念したと発表。

高検の次席検事は「判決内容を十分に検討したが、適法な上告理由が見いだせなかった」というのが、上告を断念した理由とのこと。

これで准看護師の女性については無罪判決が確定というニュースが出ていました。

私はどう思ったのかということについては、文字で書くといろいろ誤解を得る可能性があるので差し控えたいと思っていますが・・・

皆さんはこの事件に関してどう思いましたか?


  


Posted by  熊吉 at 22:09Comments(0)★介護業界の苦労

2020年08月09日

高い求人倍率を支えているのは介護業界

新型コロナの影響で、リーマンショックや東日本大地震の時よりも不景気になると言われていますが、世間の不景気を感じるほど求人倍率が下がっていないっておもいませんか。

じゃあ、なんで思ったよりも下がっていないのかっていう話しになるんですが・・・

以前もこの話をちょっと書いたんですが、その考え方を裏付ける資料がなかなか見つからなくて真実味にかけるかなと思い、いろいろ探していたら内閣府のHP参考資料(注1)がにあったので、それを見ながら少し書こうと思います。

リーマンショックが起きたのが2008年の後期だったこともあり、2008年から、全体の求人倍率はかなりさがっています。

それと、2011年3月9日に東北を中心にした三陸沖地震が起きて、しばらくの間、日本は大変な思いを強いられることになったわけです。

有効求人倍率(全体 介護)
(注1)添付図をクリックすると拡大できます

そのため、全体の有効求人倍率を見ると2008年~2013年まで1.0倍なんていってないですもんね。

その反対に介護の求人倍率を見ると・・・

2008年の2.31倍から~2013年の1.82倍というかなりの高倍率

この結果から考えられることは、有効求人倍率を押し上げていたのは介護の求人があったからっていう考え方が出来るわけです。

また最近は、景気が良くなって有効求人倍率があがったと言っていますが直近の2017年を見ると有効求人倍率は1.50倍と高いような気がしますが、介護の求人倍率が3.50倍なんですよ。

そりゃー、有効求人倍率だって高くなるっておもいませんか?

しかも、この新型コロナの影響で、介護職の人たちも辞めていく人が多くなると言われており、介護職の求人がいま以上に増えることが考えられるので、全体の有効倍率がたかくなり、景気がいいんだっていう錯覚に陥ることが予想されますが・・・

政府は、求人倍率がいいので景気が良くなっていると言っているだけ。

しかし、これからの日本の高齢者時代は介護士さんたちがいないと成り立たなくなってきいいるんですが、現場の介護士さんたちは、コロナの前から疲弊状態の毎日なんです。

そんなことをわかったてほしくていろんなことを書かせてもらっていますし、これからも、少しづづ書かせていただこうと思っています。



(注2)
添付図に関しては、内閣府HPより借用しました。

  


Posted by  熊吉 at 21:50Comments(0)★介護業界の苦労

2020年08月04日

施設業態によってかなりの格差

7/14日と昨日の日記の続きになってしまうんですが、昨年10月に創設された「介護職員等特定処遇改善加算」の算定率の経過をみるとほぼ、50数%くらいの事業所にとどまっているというデーターがあるということを書きましたが、もう少し調べていくと・・・

介護職員等特定処遇改善加算の最も高いのは特別養護老人ホームの80%強。

以下、老人保健施設70%強、認知症グループホーム60%強、小規模多機能型居宅介護60%前後、通所介護57%前後、訪問介護45%前後となっているようです。(注1)

この結果だけで見ると、規模が小さくなるほど利用率が低くなっていくことがわかります。

どうしてかっていう理由はいろいろあるので「これだ」って言うのは難しいけれど・・・

もし、介護職員等特定処遇改善加算を利用していない場合、介護職員等特定処遇改善加算をしている事業所と同じレベルで給料を払おうとすると自腹を切るって言うことになるわけですよ。

そうなると、大規模で資金的に体力がある介護事業所は自腹を切って給料を上げることも可能でしょうが、小規模で運営している事業所は自腹を切って給料を上げるにも限界があるから、同じサービスだとしても大規模事業所との給料格差が出てくる可能性が考えられますよね。

そうなった場合、小規模施設には人手が集まらなくなって倒産なんていうことにでもなったら、利用者は増えても通う介護事業所が無いって言うことにもなるかもしれないわけで・・・

確かに、いろいろ調べていくと、かなりめんどくさいことのようですが、せっかく介護士さんたちの給料を上げられるシステムがあるので、活用していただき、介護士さんが増えていく努力をしてほしいと願うひとりです。


(注1)各数字に関しては、あちこち調べていくと多少誤差があるので、平均の数字だけ書かせていただきました。
  


Posted by  熊吉 at 21:59Comments(0)★介護業界の苦労

2020年08月03日

思っていたより深刻な2025年の介護士不足

以前、団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者になる、5年後の2025年には介護職員が20万人以上不足するっていう話しを書いたんですが、最近になって34万人~38万人ほど不足するというデーターが出たようです。

20万人でも凄いのに、34万人以上になるって言うと、私が住んでる諏訪郡の人口よりも多い計算になるわけで、すごいことですよね。

そこで、手当てを厚くしようとしたのはいいけれど、7/14日の日記にも書いたように介護職員等特定処遇改善加算につていうと・・・

2019年の10月は53.8%、同11月は56.4%、同12月は57.8%にとどまっているという結果になっているようで・・・

事業所によってかなりの給料格差が生じることが考えられ、人が集まる施設と集まりづらくなる施設が出る可能性があるっていうところまで書きましたが・・・

20万人でも預かって貰えるかなって心配してたのに、もし30万人以上の介護士さんがたりなくなるとすれば、預かってもらえるところがないって言う可能性も。

そうなると、家庭で看ないとならなくなる可能性が現実的な話しになってきますが、核家族化しているので誰がみるんだっていう話しも・・・

そのうえ、同居とか近所に住んでいればまだいいけれど、遠くに住んでるとなれば、尚更、どうすんだってことにもなったり・・・

しかも、家で看ることになると仕事にも行けないから、介護離職多発。

だけど、介護離職したら収入がなくなるので、生活はどうすんだて話しも・・・

いろいろ考えると、やっぱり介護士さんにお願いするしか方法がないんだけど、給料は安いし、仕事がきついという職業と言われているので、本当に介護士さんたちって増えるのっていう不安がいっぱい。

まあ、いまのままだと減りはするかもしれないけれど、あまり増えないかもなー思ってみるんですが、その話しをすると長くなるので、次の日記でということでお願いします。
  


Posted by  熊吉 at 21:54Comments(0)★介護業界の苦労

2020年07月31日

夜中や朝方を考えると大変な介護業界

昨日の日記に介護士さんは介護以外にもいろんなことをしていかなきゃならないっていう話しの一部を書きましたが、皆さんはどうおもったことでしょう。

私は、大変だなーって思っています。

食事の関係でとくに大変だなって思ったのは朝食の時です。

昼食や夜食は日勤の介護士さんが何人かいるから仕事の分担ができるけれど、夜勤がひとりなんていう話しもあって・・・

そうなると、朝ご晩作っているあいだにも、利用者さんの介助もしなきゃならないわけですからね。

言い方が悪くていけないと思いながら書かせてもらいますが・・・

考え方を変えると、朝方、小さな子供が何人も一度に『おしっこ』って言ったり、寝ぼけて泣いている子供をあやしながらご飯づくりしてるのと一緒ってことですもんね。

まあ、小さな子供が何人かいる家庭のお母さんだってやってんじゃんと言われればそうなんですが、やっぱり一度に見る人数が違うとおもうんですよ。

いろいろ言ってみたところで、利用者と介護士の比率で考えると、夜中は介護士がひとりでいいっていう比率になるんでしょうが、2人にできないのかなっておもってしまうんですね。

確かに経営者の立場からすると、ひとりでいいならひとりでお願いしますねっていう話しになってしまうのも仕方のないことで・・・

じゃあ、どうすれば2人にできるかっていう話しになるんですが、簡単に言ってしまうと施設に入る金額が多くならないとだめってことなんですよね。

そうなると、利用者負担が多くなるか、いま以上に税金の投入が必要になってくるってことですもんね。

なにがいいかっていう即答は出ませんが、金銭的なことは勿論なんだけど、精神的な負担を減らしていかないと介護士さんたちは増えていかないような気がします。
  


Posted by  熊吉 at 21:52Comments(0)★介護業界の苦労

2020年07月30日

介護士 時々 調理師 時々 栄養士・・・

介護施設には、デイサービスという通所型と、ショートステイや、特養(老健)のように宿泊型があるという話しは以前したことがあります。

実は、私がホームヘルパーの実習に行った宿泊型施設ですが、その日の介護士さんのひとりが食事をつくることになっていたんですね。

正直、その食事当番をしている人を見て『もし私が食事を作るようになったら、やれば慣れるかもかもしれないけれど、普段やっていないから介護の仕事はちょっと無理かな』って思ったことを今でも覚えています。

じゃあ、当時といまではだいぶ時間がたっているので、どうなんだろうって思って話しついでに聞くことがあるんですが、現在でも介護士さんが食事を作る事業所がかなりあるとのこと。

確かに、普通食の人もいれば、ミキ―サーでつぶさないと喉につかえて危ない人など、いろんな人がいるため状態を把握している介護士さんが作るっていうのはわからないでもないけれど・・・

『ただでさえ、人が足りないと言われているのに、食事当番でひとが抜けたら、もっと足りなくなるのに』って思っちゃいましたね。

しかも、自分の調理当番の日の献立まで自分で作成しないとならない事業所もあるとのこと。

もちろん、当番の日に献立を立てて食事をつくるっていうわけにはいかないから、数日前から何にするか考えなきゃいけないわけなんですが・・・

ひとりで1か月の献立を作るならダブらないように献立を考えることはできるけれど、栄養士さんが何人もいるのといっしょですからねー。

自分が考えていた献立を先に作られてしまったなんてことだってないわけじゃないし・・・

そうなると、また献立の作り直しをしなきゃならなくなるわけで・・・

いろんなことを考えたら、介護士さんにかかる負担て凄いですね



(注)
同じ宿泊型施設であっても、経営方針が違うので、すべての宿泊型施設において、介護職員さん達がこのような作業をしているということではないことをおことわりしておきます。
  


Posted by  熊吉 at 22:05Comments(0)★介護業界の苦労