2020年08月09日

高い求人倍率を支えているのは介護業界

新型コロナの影響で、リーマンショックや東日本大地震の時よりも不景気になると言われていますが、世間の不景気を感じるほど求人倍率が下がっていないっておもいませんか。

じゃあ、なんで思ったよりも下がっていないのかっていう話しになるんですが・・・

以前もこの話をちょっと書いたんですが、その考え方を裏付ける資料がなかなか見つからなくて真実味にかけるかなと思い、いろいろ探していたら内閣府のHP参考資料(注1)がにあったので、それを見ながら少し書こうと思います。

リーマンショックが起きたのが2008年の後期だったこともあり、2008年から、全体の求人倍率はかなりさがっています。

それと、2011年3月9日に東北を中心にした三陸沖地震が起きて、しばらくの間、日本は大変な思いを強いられることになったわけです。

有効求人倍率(全体 介護)
(注1)添付図をクリックすると拡大できます

そのため、全体の有効求人倍率を見ると2008年~2013年まで1.0倍なんていってないですもんね。

その反対に介護の求人倍率を見ると・・・

2008年の2.31倍から~2013年の1.82倍というかなりの高倍率

この結果から考えられることは、有効求人倍率を押し上げていたのは介護の求人があったからっていう考え方が出来るわけです。

また最近は、景気が良くなって有効求人倍率があがったと言っていますが直近の2017年を見ると有効求人倍率は1.50倍と高いような気がしますが、介護の求人倍率が3.50倍なんですよ。

そりゃー、有効求人倍率だって高くなるっておもいませんか?

しかも、この新型コロナの影響で、介護職の人たちも辞めていく人が多くなると言われており、介護職の求人がいま以上に増えることが考えられるので、全体の有効倍率がたかくなり、景気がいいんだっていう錯覚に陥ることが予想されますが・・・

政府は、求人倍率がいいので景気が良くなっていると言っているだけ。

しかし、これからの日本の高齢者時代は介護士さんたちがいないと成り立たなくなってきいいるんですが、現場の介護士さんたちは、コロナの前から疲弊状態の毎日なんです。

そんなことをわかったてほしくていろんなことを書かせてもらっていますし、これからも、少しづづ書かせていただこうと思っています。



(注2)
添付図に関しては、内閣府HPより借用しました。

  


Posted by  熊吉 at 21:50Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年08月04日

施設業態によってかなりの格差

7/14日と昨日の日記の続きになってしまうんですが、昨年10月に創設された「介護職員等特定処遇改善加算」の算定率の経過をみるとほぼ、50数%くらいの事業所にとどまっているというデーターがあるということを書きましたが、もう少し調べていくと・・・

介護職員等特定処遇改善加算の最も高いのは特別養護老人ホームの80%強。

以下、老人保健施設70%強、認知症グループホーム60%強、小規模多機能型居宅介護60%前後、通所介護57%前後、訪問介護45%前後となっているようです。(注1)

この結果だけで見ると、規模が小さくなるほど利用率が低くなっていくことがわかります。

どうしてかっていう理由はいろいろあるので「これだ」って言うのは難しいけれど・・・

もし、介護職員等特定処遇改善加算を利用していない場合、介護職員等特定処遇改善加算をしている事業所と同じレベルで給料を払おうとすると自腹を切るって言うことになるわけですよ。

そうなると、大規模で資金的に体力がある介護事業所は自腹を切って給料を上げることも可能でしょうが、小規模で運営している事業所は自腹を切って給料を上げるにも限界があるから、同じサービスだとしても大規模事業所との給料格差が出てくる可能性が考えられますよね。

そうなった場合、小規模施設には人手が集まらなくなって倒産なんていうことにでもなったら、利用者は増えても通う介護事業所が無いって言うことにもなるかもしれないわけで・・・

確かに、いろいろ調べていくと、かなりめんどくさいことのようですが、せっかく介護士さんたちの給料を上げられるシステムがあるので、活用していただき、介護士さんが増えていく努力をしてほしいと願うひとりです。


(注1)各数字に関しては、あちこち調べていくと多少誤差があるので、平均の数字だけ書かせていただきました。
  


Posted by  熊吉 at 21:59Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年08月03日

思っていたより深刻な2025年の介護士不足

以前、団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者になる、5年後の2025年には介護職員が20万人以上不足するっていう話しを書いたんですが、最近になって34万人~38万人ほど不足するというデーターが出たようです。

20万人でも凄いのに、34万人以上になるって言うと、私が住んでる諏訪郡の人口よりも多い計算になるわけで、すごいことですよね。

そこで、手当てを厚くしようとしたのはいいけれど、7/14日の日記にも書いたように介護職員等特定処遇改善加算につていうと・・・

2019年の10月は53.8%、同11月は56.4%、同12月は57.8%にとどまっているという結果になっているようで・・・

事業所によってかなりの給料格差が生じることが考えられ、人が集まる施設と集まりづらくなる施設が出る可能性があるっていうところまで書きましたが・・・

20万人でも預かって貰えるかなって心配してたのに、もし30万人以上の介護士さんがたりなくなるとすれば、預かってもらえるところがないって言う可能性も。

そうなると、家庭で看ないとならなくなる可能性が現実的な話しになってきますが、核家族化しているので誰がみるんだっていう話しも・・・

そのうえ、同居とか近所に住んでいればまだいいけれど、遠くに住んでるとなれば、尚更、どうすんだってことにもなったり・・・

しかも、家で看ることになると仕事にも行けないから、介護離職多発。

だけど、介護離職したら収入がなくなるので、生活はどうすんだて話しも・・・

いろいろ考えると、やっぱり介護士さんにお願いするしか方法がないんだけど、給料は安いし、仕事がきついという職業と言われているので、本当に介護士さんたちって増えるのっていう不安がいっぱい。

まあ、いまのままだと減りはするかもしれないけれど、あまり増えないかもなー思ってみるんですが、その話しをすると長くなるので、次の日記でということでお願いします。
  


Posted by  熊吉 at 21:54Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年07月31日

夜中や朝方を考えると大変な介護業界

昨日の日記に介護士さんは介護以外にもいろんなことをしていかなきゃならないっていう話しの一部を書きましたが、皆さんはどうおもったことでしょう。

私は、大変だなーって思っています。

食事の関係でとくに大変だなって思ったのは朝食の時です。

昼食や夜食は日勤の介護士さんが何人かいるから仕事の分担ができるけれど、夜勤がひとりなんていう話しもあって・・・

そうなると、朝ご晩作っているあいだにも、利用者さんの介助もしなきゃならないわけですからね。

言い方が悪くていけないと思いながら書かせてもらいますが・・・

考え方を変えると、朝方、小さな子供が何人も一度に『おしっこ』って言ったり、寝ぼけて泣いている子供をあやしながらご飯づくりしてるのと一緒ってことですもんね。

まあ、小さな子供が何人かいる家庭のお母さんだってやってんじゃんと言われればそうなんですが、やっぱり一度に見る人数が違うとおもうんですよ。

いろいろ言ってみたところで、利用者と介護士の比率で考えると、夜中は介護士がひとりでいいっていう比率になるんでしょうが、2人にできないのかなっておもってしまうんですね。

確かに経営者の立場からすると、ひとりでいいならひとりでお願いしますねっていう話しになってしまうのも仕方のないことで・・・

じゃあ、どうすれば2人にできるかっていう話しになるんですが、簡単に言ってしまうと施設に入る金額が多くならないとだめってことなんですよね。

そうなると、利用者負担が多くなるか、いま以上に税金の投入が必要になってくるってことですもんね。

なにがいいかっていう即答は出ませんが、金銭的なことは勿論なんだけど、精神的な負担を減らしていかないと介護士さんたちは増えていかないような気がします。
  


Posted by  熊吉 at 21:52Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年07月30日

介護士 時々 調理師 時々 栄養士・・・

介護施設には、デイサービスという通所型と、ショートステイや、特養(老健)のように宿泊型があるという話しは以前したことがあります。

実は、私がホームヘルパーの実習に行った宿泊型施設ですが、その日の介護士さんのひとりが食事をつくることになっていたんですね。

正直、その食事当番をしている人を見て『もし私が食事を作るようになったら、やれば慣れるかもかもしれないけれど、普段やっていないから介護の仕事はちょっと無理かな』って思ったことを今でも覚えています。

じゃあ、当時といまではだいぶ時間がたっているので、どうなんだろうって思って話しついでに聞くことがあるんですが、現在でも介護士さんが食事を作る事業所がかなりあるとのこと。

確かに、普通食の人もいれば、ミキ―サーでつぶさないと喉につかえて危ない人など、いろんな人がいるため状態を把握している介護士さんが作るっていうのはわからないでもないけれど・・・

『ただでさえ、人が足りないと言われているのに、食事当番でひとが抜けたら、もっと足りなくなるのに』って思っちゃいましたね。

しかも、自分の調理当番の日の献立まで自分で作成しないとならない事業所もあるとのこと。

もちろん、当番の日に献立を立てて食事をつくるっていうわけにはいかないから、数日前から何にするか考えなきゃいけないわけなんですが・・・

ひとりで1か月の献立を作るならダブらないように献立を考えることはできるけれど、栄養士さんが何人もいるのといっしょですからねー。

自分が考えていた献立を先に作られてしまったなんてことだってないわけじゃないし・・・

そうなると、また献立の作り直しをしなきゃならなくなるわけで・・・

いろんなことを考えたら、介護士さんにかかる負担て凄いですね



(注)
同じ宿泊型施設であっても、経営方針が違うので、すべての宿泊型施設において、介護職員さん達がこのような作業をしているということではないことをおことわりしておきます。
  


Posted by  熊吉 at 22:05Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年07月29日

やっぱり介護さんの仕事って大変だよ

昨日の日記をみた方はどう感じたことでしょう。

『介護士と言っても、人の生死にかかわる仕事で大変だな』っておもう人がいれば・・・

『介護士が少ないからって、預かってる以上、ほっといていいわけないでしょ』っていう意見など、いろんな考え方があるとおもうんです。

じゃあ、私はどうおもうかって・・・

あくまで、母を見ていただいた時の気持ちで話しをさせてもらうとすれば・・・

母が介護4になり、話しかけても受け答えができなくなり、ショートスティにお世話になった時に、何度かおやつをたべさせたことがありました。

正直、喉に詰まらすんじゃないかと思って怖かったことを覚えているし、飲み込む力が弱くなったと感じてからは、おやつを食べさせるのが怖くなってやめました。

そうおもうと、介護士さんたちは喉に詰まらせないようにどれだけ神経を使っているかって思ったことか。

だけど、そんなプレッシャーの中、介護士さんは平行して何人にもおやつを食べさせてて凄いなーっておもうばかり。

こういうことを書くと、『じゃあ、人が亡くなってもいいのか』って言われるかもしれませんが、けしてそういうことをいうつもりはないけれど、自分で食べられる人だって、いつ詰まらせるかわかんないじゃないですか。

そんな危険と常に背中合わせに頑張っている介護士さんで凄いなーって思うんですね

今回の件に関しても、なにがよくて何がいけないかっていう判断て、ひとによって違うから難しいけれど・・・

この件を機会に、介護業界でいろいろ問題になっていることを行政や設施設は勿論、利用者家族もいろいろ考えなおす、いい機会になってくれればいいかなって思います。


(追記)ここに書いたことがすべてではなく、いろいろ感じたことの一部でありけして、忙しいならしかたがないという意味で書いたわけではないことをお断わりしておきます。  


Posted by  熊吉 at 21:35Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年07月28日

署名した多くのひとの想いが・・・

2013年12月に長野県安曇野市の特別養護老人ホームで入所者の女性(当時85歳)がおやつのドーナツを食べた直後に気を失い、約1カ月後に亡くなった事件で・・・

一審判決は、食事介助にあたった准看護師(59)が、ドーナツでのどを詰まらせたことで窒息になったと認定。女性に与えるおやつは事件の6日前にドーナツからゼリーに変更されており、山口被告にはこれを引き継ぎ記録で確認しなかった過失があると指摘。

その判決を受け、本日(7/28日)東京高裁に控訴して行われた控訴審裁判の判決ですが・・・

罰金20万円の有罪判決としした一審判決を破棄し無罪とのこと。

無罪の内容に関しては・・・

女性は嚥下障害がなく、ドーナツによって窒息することは予見することはできず、山口被告人にはおやつの形態を確認すべき義務はないとして一審の過失を否定したことが大きな理由とのこと。

なぜ、この話題を取り上げたかということに関してですが、文書で書くとなかなか言いたいことが伝わらなかったりするので差し控えさせていただきますが、皆さんにもいろんな意味で考えていただきたいと思って日記にさせていただきました。

また、この件に関しての関係資料が記載されているサイトを記載してあるので見ていただきながら、介護について考えていただけたら幸いです。


今回の件に関する各種資料
集中 Medi Comより借用
ドコモ記事より借用
ヤフーニュースより借用
ヤフー記事の場合、一定期間、時間がたつと見れなくなることがあります。

YouTubeアドレス
特養あずみの里刑事裁判を知ってください。介護の未来がかかった裁判です! - YouTube
上記のビデオは、いままでの流れについて説明をしているビデオなので、見てほしいです。

【介護】日本中の介護現場が注目。ベテランに有罪判決、特養ドーナツ事件。外岡弁護士解説 - YouTube
上記アドレスは、今回の件に関して、第三者の意見を収録したビデオになっています。 

各項目をクリックしていただければ、リンク先が開きます。 
  


Posted by  熊吉 at 21:46Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年07月14日

介護士さんたちの処遇待遇が大変なことに・・・

介護士さんたちの給料が安いということで、2019年10月から「介護職員等特定処遇改善加算」というものができたことで、介護職員さんたちの待遇がよくなっていくというニュースを読んだことがあり、待遇が良くなってよかったねーと思っていたのですが・・・

介護関係の掲示板など見ていると、「介護職員等特定処遇改善加算」に関して、いいことがあまり書かれておらず、なぜ?とおもって調べてみたら・・・

全国の介護事業所のうち、昨年10月に創設された「介護職員等特定処遇改善加算」の算定率の経過をみると、昨年10月は53.8%、同11月は56.4%、同12月は57.8%にとどまっているというデーターが見つかりました。

それを見て、思わず絶句。

なぜ半分くらいしかってやっていないんだろう思って調べていくと・・・

「増収分の配分方法をどうするか」とか「どうやって職場内の賃金バランスを図ればいいか」など、「介護職員内の配分方法の決定が難しい」ということが大きな理由になっていると書かれていましたが・・・

介護職員さんの給料が安いから給料面で待遇をよくするということで始まったのに利用していない事業所がこんなにあったとはびっくり。

職員さんたちにとっては、給料が上がらないとなればモチベーションはあがらないですよね。

以前から介護業界もひと不足で事業所も大変だと言ってきましたが・・・

職員にどのような対応をしているかっていうことで、人が集まる事業所と人が集まらない事業所に分かれてしまうのも仕方のないことだとおもうことがあります。
  
タグ :介護


Posted by  熊吉 at 21:55Comments(0)介護業界のいろいろ

2020年06月11日

介護施設が大量倒産の危機にという記事から

以前から、新型コロナコロナの影響で介護業界は人手が足りなくて大変という話しや介護事情所の経営は大変ということも何度か書かせてい貰っているわけなんですが・・・

それでも何とか経営努力をしながら運営しているわけです。

しかし、新型コロナの影響もあり、経営がかなり厳しくなっているというニュースがネットに出ていました。

ネットニュースを読んでいて一番注目したいのは、新型コロナの影響で利用者が減少したために、9割近くの事業所が経営に影響があるとアンケートで答えているということです。

しかも、かなり大きな影響を受けているのがデイサービスと言われる通所施設。

ショートステイや特養など、宿泊型の場合は、一度入所すれば、一定期間、またはずっと入所状態なので、日々、利用者が上限することはあまりないのですが・・・

デイサービス(通所施設)は、日々、利用者の人数が変動する可能性があるので、利用者(売り上げ)が上下する可能性があるわけで、いまさら経営が良くないのっていう話しじゃないじゃんてっていう方もいるかとおもいますが・・・

2020年06月07日の日記にも書いたんですが、デイサービスから訪問介護にシフトする人も多くなり、それによって通所施設の利用者が激変したということなどで考えると・・・

デイサービス(通所施設)の利用者数(売り上げ)はかなり減ってるんだろうな っておもうんですね。

ただ、ネットニュースにも書いてありましたが、経営不振で身売りする程度なら、まだ通える場所があるだけいいんだけど、休業のまま閉鎖したり倒産でもされてしまったら・・・

いままで介護施設に通っていた人が行き場を失うだけじゃなくて、家族が介護をしなきゃならなくなるので、多くの人が介護離職に追い込まれる可能性があります。

となれば、家族の収入が途絶えてしい、場合によっては生活保護のお世話になる可能性も。

そういう人が増えれば、給料等により税収が減り、生活保護など、税金からの保障費が膨らむことになるので、国の収支はマイナス傾向になっていくようになることが考えられるわけですね。

私の日記では、介護業界の大変さについて多く書かせてもらっていますが、飲食業界以外のいろんな業界も大変な状態にあることをもっと報道してほしい思います。


「女性自身」2020年6月16日号
ヤフーニュース掲載分より借用


  


Posted by  熊吉 at 22:08Comments(0)介護業界のいろいろ